息子は結局、エラスムスに申し込みませんでした。
エラスムスは短期交換留学プログラムで、留学先からエラスムスに加盟している他国の大学に短期留学できる、ヨーロッパの制度です。(詳細は「留学先の大学から他国の大学への留学(2)」をご参照下さい。)エラスムスの申し込みは大学2年の11月で、息子はギリギリまで迷っていましたが、結局 見送りました。
旅行をする上では どこのヨーロッパの国々でも魅力的です。しかし、エラスムスで留学することは、数カ月単位の長期で滞在することになりますので、簡単に決めてしまうと後で後悔することになります。一度 自分で足を運んだ国の中から選ぼう、と息子は考えていましたが、旅行した国の中では長期で滞在したい、という国は見当たりませんでした。
フランス、イタリアは物価が高くて大都市は街中は荒れており、住むのにはあまり適しません。ドイツも物価が高いです。スウェーデンは素晴らしい国ですが、冬はポーランドよりも日照時間が短いので より憂鬱な時間を過ごさなければなりませんし、物価もポーランドより高めです。スイスは自然が素晴らしくても、都市はそれほど気に入らなかようですし、物価も高いようです。これらの国は、ポーランドよりも治安が悪く、特にフランスやイタリアはポーランドの治安より遥かに劣ります。オーストリアやチェコはポーランドと似ていて近いので、わざわざ短期留学をするまでもない、という感じです。
しかも、友人とルームシェアした家が相当に気に入って、別の方に譲ってしまうのが惜しいため、エラスムスに申し込みをするのは断念したそうです。
今考えると、ハンガリーやデンマーク、オランダあたりはエラスムス申し込み前に旅行してみて自分の目で見ても良い国だったのではないか、と思いますが、これからポーランド留学される方でエラスムスの短期留学を考えていらっしゃる方は、是非このあたりの国もエラスムス申し込み前に旅行されてみてください。
逆に、イギリスはやめた方が良さそうです。物価が高く、治安も悪い国です。イギリス人はわざわざポーランドに来て病院に行くぐらいらしいです。イギリスの大学にどうしても通いたい、ということでもない限り、ポーランドからイギリスにエラスムスで短期留学するメリットはないように思います。