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留学生全体の正確な統計データがないためか、様々なサイトで挙げられている人気留学先の国々もまちまちです。各サイトで必ず名前上がっているアメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリス以外にもフィリピン、台湾なども人気留学先として挙がっています。
ポーランドやチェコは英語コースが比較的充実しており、大学の入学要件に現地語はありません。英語で大学教育を受けることを前提に考えた際、英語圏だけでなく、一部の中央ヨーロッパの国々も検討対象国に挙げることはできると思われますが、中央ヨーロッパの国々を人気留学先として挙げているサイトは見当たりません。
ポーランドやチェコは英語で大学教育を受ける上では、学費や物価が比較的安く、治安も良い魅力的な選択肢です。
留学先の授業料相場比較
比較対象の国となる条件は、以下の3つを満たすものとして抽出しました。
① 幾つかのサイトで人気留学先として紹介されている。
② 学部留学を前提として、大学の授業が英語で行われるコースがある。
③ 大学に入学する条件として、英語以外の必要な語学要件がない。
上記の条件で抽出した国々と中央ヨーロッパの国々であるポーランドとチェコを比較してみました。もちろん、これら2つの中央ヨーロッパの国々も上記の条件を満たしています。ハンガリーとスロバキアの大学は最低限の現地語を求められるようです。また、台湾や韓国も中国語や韓国語の語学要件が求められるようです。
国名 | 総授業料 | 年数 | 年間授業料 |
シンガポール | 5,192 ~ 7,808万円 | 4年制 | 121,324 ~ 182,400 SGD |
アメリカ(私立) | 2,880 ~ 4,320万円 | 4年制 | 50,000 ~ 75,000 USD |
アメリカ(公立) | 2,016 ~ 2,592万円 | 4年制 | 35,000 ~ 45,000 USD |
アイルランド | 465 ~ 3,456万円 | 3年 or 4年制 | 9,850 ~ 55,000 EUR |
カナダ | 464 ~ 2,676万円 | 4年制 | 10,620 ~ 61,350 CAD |
イギリス | 549 ~ 2,085万円 | 3年制 | 10,000 ~ 38,000 GBP |
オーストラリア | 576 ~ 1,296万円 | 3年制 | 20,000 ~ 45,000 AUD |
ニュージーランド | 588 ~ 855万円 | 3年制 | 22,000 ~ 32,000 NZD |
チェコ | 0 ~ 870万円 | 3年制 | 0 ~ 18,500 EUR |
ポーランド | 24 ~ 282万円 | 3年制 | 500 ~ 6,000 EUR |
マルタ | 102 ~ 129万円 | 3年制 | 2,160 ~ 2,720 EUR |
フィリピン | 56 ~ 144万円 | 4年制 | 1,000 ~ 2,500 USD |
注1 年数:その国の大学(学部)で卒業までに要する最短年数
注2 総授業料:留年なしで最短で卒業した場合の総授業料
注3 総授業料は卒業までの最低年数 x 授業料を円換算して試算。
注4 アイルランドの卒業までの総授業料は、最小値x3年 ~ 最大値 x 4年として試算。
注5 為替レートの前提は、1AUD = 96円、1CAD = 109円、1EUR = 157円、1GBP = 183円、1 NZD = 89円、1SGD = 107円、1USD = 144円として試算。
人気留学先のアメリカやカナダは4年制で、しかも年間授業料が高いので 卒業までに支払う総授業料は高くなります。一方、中央ヨーロッパの大学は3年制ばかりで、しかも授業料も比較的安く、総授業料も安めです。
尚、各国の大学授業料は海外記事の記述を元に作成していますが、2022年時点の記事もあり、必ずしも現在の価格を反映していない点には ご留意ください。あくまでも大枠の傾向を掴むための、目安の金額と捉えて頂ければと存じます。
留学先の物価比較
世界的に物価高が続いておりますが、ポーランドも例外ではありません。ポーランドはウクライナからの避難民が増えていることもあり、物価上昇率が高い状態が続いています。それでも、ポーランドは日本と比較して物価の安い国で、人気留学先の国々と比べると物価は非常に安いです。
Expatistanというサイトが世界の物価を公表していますが、ここでは「留学先の授業料相場比較」で扱った国の物価を東京との比較値を掲載します。
国名 | 都市名 | 東京都の物価比較 |
アメリカ | ニューヨーク | 98% 高 |
シンガポール | シンガポール | 95% 高 |
イギリス | ロンドン | 72% 高 |
アイルランド | ダブリン | 51% 高 |
オーストラリア | シドニー | 41% 高 |
カナダ | トロント | 42% 高 |
ニュージーランド | オークランド | 34% 高 |
マルタ | バレッタ | 東京と同等 |
チェコ | プラハ | 7% 安 |
ポーランド | ワルシャワ | 23% 安 |
フィリピン | マニラ | 41% 安 |
ソース: Expatistan
人気の留学先は日本より物価の高い国ばかりです。逆に中央ヨーロッパの国々に留学する場合には、日本での生活費より安いか同等程度の生活費で収まります。
留学先の治安比較
治安面も留学先を選定する上で非常に重要な要素になると思いますが、ポーランドは比較的安全な国です。安全指数はNUMBEOが有名なので、NUMBEOのデータを元に治安状況を比較してみます。尚、マルタのデータはありませんでしたので、この表からは割愛させて頂きます。比較のために東京の安全指数も掲載しました。
国名 | 都市名 | 安全指数 |
シンガポール | シンガポール | 76.9 |
日本 | 東京 | 76.0 |
チェコ | プラハ | 75.3 |
ポーランド | ワルシャワ | 74.3 |
オーストラリア | シドニー | 65.7 |
カナダ | トロント | 57.2 |
ニュージーランド | オークランド | 50.7 |
アメリカ | ニューヨーク | 50.5 |
アイルランド | ダブリン | 47.7 |
イギリス | ロンドン | 46.1 |
フィリピン | マニラ | 35.1 |
ソース: NUMBEO
安全指数は値が大きければ大きいほど、安全であることを示す指数です。ワルシャワやプラハの安全指数は東京の安全指数と殆ど変わりありません。
一方で、アメリカやイギリスといった人気の留学先は日本より安全指数が小さく、治安が悪いことが伺えます。費用面では優位にあるフィリピンも治安面では決して良くありません。
費用面や治安面を考えると、中央ヨーロッパは非常に魅力的な留学先になります。日本は世界の物価上昇に比べて物価上昇率が緩やかなので、この先は分かりませんが、ポーランド留学の総費用は、概ね日本の理科系の私立大学の総費用と同等程度です。
留学を お考えであれば、中央ヨーロッパへの留学も ご検討頂く価値はあると思います。
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詳細は「留学英語トレーニング」を ご参照下さい。
関連ブログ
・ ポーランドの大学の英語プログラム
・ 日本からの留学先ランキングと授業料
・ ポーランドの大学の学費
・ ポーランドの物価
・ 留学先の物価比較
・ ポーランドの治安
・ 留学先の治安比較(1)
ソース一覧
入学のための現地語要件
・ハンガリー: hungaryeducation
・スロバキア: slovakiaeducation
・チェコ: STUDE in EUROPE
・フィリピン: フィリピン留学ハブ
・台湾: courage blog
・韓国: SHOW! ブログ
授業料のソース
・アメリカの授業料: IEFA
・カナダの授業料: Universities Canada.
・オーストラリアの授業料: QS
・イギリスの授業料: QS
・ニュージーランドの授業料: QS
・アイルランドの授業料: Studyportals
・シンガポールの授業料: SMARTWEALTH
・フィリピンの授業料: eductions.com
・台湾の授業料: easyuni.com
・チェコの授業料: Studyportals
・ポーランドの授業料: Studyportals
・ハンガリーの授業料: Studyportals
物価と治安比較のソース
・ 物価比較: Expatistan
・ 治安比較: NUMBEO