こんにちは、先日友人達との会話でそれぞれの国から発祥したものについての話題が出まして、ふと日本発祥のものについて考えたとき、『カラオケ』くらいしか思いつきませんでした。敗戦直後に「俺たちが生み出したのは亀のこたわしだけだ」と悲観していた当時の大人達の気持ちに肉薄したような瞬間でしたが、やはり日本人の思いはシルクロードの彼方まで届かなかったのかと思うと少し悲しくもなります。
という訳で、今回は『みんなが知っている有名なもので実はポーランドが発祥のもの』を紹介していこうかと思います。
地動説
『宇宙の中心に太陽がある』そんな地動説を提唱したのはポーランド出身の天文学者ニコラス・コペルニクスです。彼はトルンという街に生まれ、幼少期はまだ大学のなかったヴロツワフの教会付属の学校で学んだそうですが、その後クラクフ大学に進学し、当時世界一の学府の一つであったボローニャ大学などイタリアで活動した後、ポーランドの北部で後半生を過ごしたと言われています。

宇宙の中心が地球でないという概念自体そのものは古代からありましたが、彼の地動説ほど観測に基づいていて正確な主張がされたことはなく、当時の学者を震撼させたことでしょう。
二指の敬礼
人差し指と中指の二指を額に当てて「アデュー」の挨拶は広く知られていますが、これも実はポーランドが発祥だと言われています。

この敬礼はボーイスカウトなどでも一般的に使われていますが、ポーランド軍の伝統的な敬礼でもあるため、第二次世界大戦中にはただのスカウトなのに不適切だと間違えられて逮捕されることもあったそうです。
ダブルブレストジャケット
ボタンが二列に並んだコートやジャケットのことをダブルブレストなどと呼びますが、これの起源もポーランドにあるという説が最も有力です。

それは16世紀から18世紀ごろに活躍した『ウワン』と呼ばれるポーランドの軽騎兵の制服で、下の画像の通り二列に並んだボタンが特徴です。

「軍服の歴史は時の勢力図の歴史」とはよく申しますが、ヨーロッパを長らく脅かしてきたオスマン帝国の軍服が、他国の軍服の潮流を形成した様に、開国後間もない明治の日本軍の軍服が、当時最強と謳われていた大英帝国に強く影響を受けていた様に、ポーランド騎兵は史上最強と恐れられた「フサリア」を初め広く恐れられていました。
その威厳が今でも生きていると思うと面白いですね。