ブロツワフと学生生活

留学1年目のまとめ(2)

<コスパ最高!のポーランド留学>
留学で得たものは教養なのだと思います。

前回のブログではブロツワフ大学への留学はざっくりと年間200万円、留年なしで卒業すると全部で600万円程度かかることを書きました。この金額は日本の私立大学を卒業するより少しかかる程度の金額です。

留学で得たものが日本の大学で得るものよりも価値がなければ、ポーランド留学はコスパが悪いことになります。このブログでは、日本の大学に進学したのでは得られなかったと思われるものについて書かせて頂きます。

まず、ポーランド留学で息子が得たものを洗い出してみようと思います。本人の自己申告になりますが、息子が 語学以外で この1年間で学んだことは、大きくは以下の4つです。

① 大学の講義で教わったこと
② 大学の授業についてゆくための勉強の仕方
③ 友人たちとの話の中から学んだこと
④ 日本との違いに気づいたことを きっかけに学んだこと

息子は日本の大学に通ったことはありませんので、①については比較はできませんし、②についても比較は難しいと思います。しかし、③と④であれば留学だからこそ得られた要素が大きいと思われます。

大学の授業でのディスカッションや友人同士の話の相手は、全く違った環境で育った日本人とは違う考え方をする相手です。日本人がほとんどいない環境でディスカッションや友人たちとの会話で得られるものは、日本で得られるものより大きいと思います。

短い旅行であっても日本との違いに気づくことはあると思いますが、現地で生活する中で気づくことに比べると質や量で劣ります。友人たちのとの会話の中で身に染みて理解したことだけでなく、街中を歩いていても気づくことは日々あり、息子は よくそれについて話してくれました。

例えば、電車の時間に間に合うために石畳を走ったら思いっきり走れなかったので電車に間に合わず、平らなアスファルトの道の意味を理解した、と言っていたことがありました。なんでもないことですが、留学生活の中には考えるきっかけを与えてくれることが たくさんあります。

1つ1つは大したことではないですし、それが将来何の役に立つのかも分からないのは事実です。すぐに役に立つことはまずないでしょう。しかし、すぐに役に立つことは すぐに役に立たなくなります。こういった経験はあるときに形を変えて役に立つことが往々にしてありますし、独自のモノの見方を育んでくれる貴重な資産になり得ると思います。

APU立命館学長の出口先生は、知識 × 考える力 が教養だと仰っていました。考えるきっかけを日常生活の中で豊富に提供してくれる留学は教養を育むには良い環境ですし、それを支えてくれるのが語学力、現地の友人、異国の地であると思います。

大学生のうちにこういった環境に身を置くことは意義のあることだと考える私のようなものにとっては留学1年目は価値あるものを提供してくれました。ただし、これらは お金を払えば自動的に得られるものでもありませんし、お金以外の要素を考えないとコスパが良い、とは言えないかもしれません。次回のブログでは お金以外に必要だった要素について書いてみようと思います。

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