コスパ最高!のポーランド留学

ポーランドについて

ポーランドから見た日本の歴史

 「日本についてもっと知りたい」、「あの歴史の授業、真面目に受けてればよかったな」

不思議なものですが、そう思うようになったのは日本を離れて留学生活を始めてからでした。なぜならポーランド留学に来て、ある程度仲が良くなった時に自然と上がる話題は歴史だからです。例えば、肌感覚な話ですが、ポーランド人は歴史の自虐ネタが好きな印象があります。「地図から三度消えた国」というポーリッシュジョークは何度も聞きました。

さて、日本の話となるといくらポーランドと日本の関係が良好であったとして親日国と評されようとも、趣味の独学で日本の歴史を学んだというわけでもない限り、日本の歴史について詳しい人は多くありません。例えば、天皇制については大正天皇や昭和天皇など、近代史に大きく名を残した人物を少し知っているくらいで、『万世一系』や皇室の起源についてはあまり知られていないのです。

ポーランドの歴史認識において、近代史の教科書の内容がドイツと統一されているというものがあります。これについては「ドイツの歴史認識の侵略だ!」と問題視する人も少なくないようですが、日本についての歴史教育も純粋なポーランド目線というよりもドイツ目線の混じったものだと言われています。

ある日、ポーランド人の友人との会話の中で「日本もあの頃はひでぇ奴らだったんだろ」と先の大戦の話で言われたことがあります。敗戦国の宿命を物語る堂々とした一言です。もちろん、相手にも悪気があったわけではありません。これが世界の一般的な認識であることは否定しようがないように思えます。しかし、ポーランドに関しては、少なくとも恨まれる筋合いはないと主張したい。

杉原千畝や樋口季一郎など、ナチスのホロコーストからポーランド系ユダヤ人の命を救うために尽力した人達がいた事を僕に教えてくれたのは紛れもないポーランド人だったのですから。

主張すべきところは、なおざりにしてはいけないという思いから話しました。

すると友人はしばし口を閉じ、別れた後にメッセージで「言葉も出ないよ」と言われました。

それからその友人との間で歴史が話題になることはありません。

異国の友人ができた時、歴史の話になることがあります。その時に腹を割って話すことで深まる仲もあることでしょう。

時には相手の主張に合わせずに、自分の認識を正直に話すことも関係を築いていくためには重要なことだと気づかされました。

タイトルとURLをコピーしました