
こんにちは、前回の記事では、何かと困りやすい留学中の居住問題について触れましたが、今回はポーランド留学で学生寮とシェアハウスのどちらが良いか、双方の利点と欠点を紹介します。
前提として、場所はワルシャワ、クラクフ、ヴロツワフの主要3都市で、生活環境の条件を合わせるために学生寮は一人部屋で考えます。
費用はどっちが安い?
まず、学生寮で考えてみると、主要3都市の大学複数で調べたところの平均は約1,100 PLN 〜1600 PLNくらいに推移しています。これは昨今(2025年10月)のレートで考えると45,000円から65,000円ほどです。
次に、シェアハウスの場合で考えるとかなり幅広くはなりますが、一般的に留学生が選びやすいグレードと価格帯で考えると主要3都市で1000 PLN〜1600PLNくらいになるのかなと思います。
これは大体40,000円から64,000円くらいの家賃価格となります。
全体的に見てポーランドの家賃は日本と比べても近年高い傾向にあります。これはウクライナに対するロシア進攻が原因で多くのウクライナ人が一時的にポーランドに移り住んだために住宅価格のプチバブルのようなものが起きているのに起因しています。最近ではこの値上がりラッシュも収まってきましたが、高くなったと不平不満を言うポーランド人は僕の周りにも多くいました。
費用面だけで見たらほとんど同じですが、若干シェアハウスに軍配が上がりそうですね。
人間関係はどう?
まずもって滞在先で良い人間関係を作れるかどうかは、合う合わない、つまるところは究極的に人間関係は運だと思っています。国際的なシェアハウスなら、これに加えて文化や考え方の相性なども関わってきますので、どちらが良いか判断するのは中々難しいのが本音です。
ただ、学生寮に住むのは基本的学生で留学生もかなりの割合でいるので、空気感としてはオープンなところが多いかと思います。シェアハウスの場合は人間関係が上手く行かない場合に不便をすることがあります。
例えば、中国籍の友人の例では、インド人とシェアハウスをしたけれど、初対面で口説いてきたり、夜中に騒音で悩まされたりとかなりストレスがたまることもあったようです。
しかし、シェアハウスの方が親密な人間関係は築きやすいです。僕の場合、ポーランド人の友人に誘われたのがきっかけでシェアハウスをすることになりましたが、全員がポーランド人で、皆とても良くしてくれました。中でもお菓子作りが好きな子がいて、よく手作りのケーキやお菓子を焼いてはお裾分けをいただきました。

シェアハウスの人間関係が合わずに転々とするという話を耳にすることもありますし、平均的には学生寮の方が無難なのかと思います。
安全性について
安全性に関しては、いうまでもなく学生寮に軍配が上がるでしょう。
学生寮の安全性は
・受付に常に誰か人がいて、夜間警備態勢が整っている場所もある。
・住んでいる人が基本大学生だから常識外のことをする人が少ない。
・大学の管轄なので契約書の問題や、強制退去などのリスクがほぼない
特にこの三つ目の契約書の問題はかなりのアドバンテージになります。前回の記事でも紹介しましたが、シェアハウスにおいて、契約に関する問題は起こりやすいからです。
また、シェアハウスの場合は友人と一緒に物件を探すとかでない限り、ほぼ初対面の人達と共同生活をすることになります。これは特に女性にはリスクの高いスタイルだと思います。この面においても学生寮は同じ大学生という一定の条件があり、基本的に男女で居住環境が分かれているので、安全です。
まとめ
こうして見てみると、学生寮とシェアハウスは一長一短で、どちらが「正解」ということはありません。ただ、全体的に言えば、安全性と安定性を重視するなら学生寮、自由度と人間関係の広がりを求めるならシェアハウスという形になるかと思います。
僕自身の経験から言っても、特に留学初期は学生寮が安心です。
環境が整っていて、困った時に相談できる人も多く、生活の基盤を作るには最適です。
一方で、ポーランドの生活に慣れてきたら、シェアハウスに移ると生活が一気に豊かになるとも思います。現地の人との交流が増え、文化や言語を肌で感じられるからです。
費用の面ではどちらも大差ありませんが、リスク管理の手間とストレスを考えると、初めの半年〜1年は学生寮を選ぶのが現実的でしょう。
そのうえで、自分の生活スタイルや人間関係の広がりに応じて、後半からシェアハウスに移行する、そんな段階的な選び方がベストかもしれません。
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