その時は気づかない、だけど後で知れば「なんであの時気づかなかったんだろう」と思う、時々そんな経験をすることが留学中にはあります。もしあの時『そのこと』を知っていれば、僕は能登半島の地震を予測することができたのかもしれません。
大陸の裂け目
アイスランドにきて、街の外まで冒険に出ずに市街地で時間を費やすのは愚の骨頂です。レイキャビクは世界で最も北に位置する首都ですが、その周辺には街を凌駕するほど魅了満載な大自然が広がっています。友人と訪れ、「せっかくだから・・・」と参加した散策ツアーは正直に言って期待を超えるような経験でした。ガイドさんのユーモアも含めて。。。
さて、このツアーの全貌を語るのはまた後日として、訪れた場所の一つがプレートとプレートがぶつかり合う場所、所謂『大陸の裂け目』でした。

現地の言葉では『ギャオ』と呼ばれるこの大陸の裂け目は北アメリカ大陸とユーラシア大陸のプレートがぶつかり合う特別な場所なのです。世界は幾つもの大陸に分かれていると言えど、殆どの裂け目は海底にあり、地上でそれを見ることができる場所は滅多にありません。日本でもフォッサマグナなどが見られますが、これほど大規模に表面化している裂け目を見ることは難しいでしょう。
プレートが動いている証拠として、この溝は年に約3cmずつ広がっているそうです。
この地溝帯の周辺は火山が活発で、アイスランドのその他の地域よりも気温が5℃ほど高いのもまた面白い事実です。

アイスランドで何が起こっていたのか?
当時、2023年の11月の下旬でした。アイスランド旅行の計画を練っていた僕達は残念なニュースを耳にします。それは行こうとしていた『ブルーラグーン』という天然温泉が地震と火山活動の活発化の影響で一時閉鎖になるというものでした。日本人的には細かい地震だけなら大した問題ではないのですが、それだけでなく立て続けに噴火が続いていたので、一時は旅行自体も見直すべきかと話し合ったほどです。
能登地震との関係
もしかしたら、勘の良い方であればもうすでにお気付きになるかもしれませんが、この話には時勢的にも能登半島の地震に深い関係があります。後で知ったことですが、この北アメリカ大陸とユーラシア大陸はアイスランド以外にももう一つ、地球の裏側で出会う場所があります。それこそが、能登半島からほんの100kmほどにある海底なのです。

アイスランドの噴火のニュースから時を置かずして、能登半島地震のニュースを知ることになります。しかも、まるでその地震に呼応するかのように、また数日後にアイスランドでまた新たに噴火が起きることとなったのです。
大雑把な時系列
2023年11月9日〜12月9日までブルーラグーン閉鎖
科学的な検証etc.は専門家に任せるとして、なんだか広い地球が一つに繋がっているということを実感したような経験でした。